ラグビー日本代表 イングランド戦の振り返りとJAPAN XV合宿メンバー発表

2024年6月22日(土)に日本代表対イングランド代表の試合が行われましたた。

結果は17‐52で敗北しました。

イングランド戦が行われた国立競技場


1.イングランド戦の振り返り

エディ監督が掲げる「超速ラグビー」の初戦ということで、どのような戦いを繰り広げるのか非常に興味深く観戦しました。

積極的に攻める姿勢はすごくアグレッシブで観ていて楽しいものでしたが、課題がいくつか見つかったと思います。

1-1. どの場面も超速?

特に気になったのはペナルティを得た後のプレー。タッチを蹴ることなく、SHがちょん蹴りしてスタートするシーンが多かったです。

フィットネスが高いとはいえ、どんなシーンでも超速でラグビーをするのは難しいのではないかと思います。全ての局面で速くプレーをするのではなく、緩急をつけてゆっくりタッチを蹴って、その後のラインアウトから超速で攻めるという形の方がよいのではないでしょうか。


1-2. フィジカル

リーチキャプテンも言っていましたが、イングランドとはフィジカル差が大きかったと思います。また、超速で攻めるが故にディフェンスが弱くなり、フィジカルで圧倒されるという悪循環もあったように見えました。

フィジカル差がある相手にはまずはディフェンスを強化して、チャンスになったら超速でという形にしないと今回のように圧倒されてしまうと感じました。


1-3. ハイボールキャッチ

イングランドの攻撃は単調で、スクラムハーフからボックスキックを蹴る。その後の案ストラクチャーな状況からフィジカルで押す。この繰り返しでした。

イングランド対策として、ハイボールキャッチに強い髙橋 汰地選手を入れるなどで対策を取るべきだったように感じます。


1-4. 経験値

今回のメンバーは日本代表キャップが少ないメンバーでの対戦となりました。特にFW1列は非常に経験値が浅く、イングランドに対抗できるか心配でしたが、スクラム、ラインアウトは非常に安定していました。

一方、バックスの展開はやはり経験のなさが感じる所が多く、後半に松田選手、山沢選手が出場して安定した感がありました。

この試合の後にJAPAN XVとしての試合もあるので、キャップ数の少ない若手はニュージーランド戦に出場し、イングランド戦はもう少しベテランを配置してもよかったのではないかと思いました。


2.JAPAN XVの合宿参加メンバー発表

マオリオールブラックスとの一戦に向けた宮崎合宿のJAPAN XVとしてのメンバーが発表されました。

名前所属チーム出身校
1岡部 崇人横浜キヤノンイーグルス関西学院大学
2為房 慶次朗クボタスピアーズ船橋・東京ベイ明治大学
3三浦 昌悟トヨタヴェルブリッツ東海大学
4森山 飛翔帝京大学京都成章高校
5佐藤 健次早稲田大学桐蔭学園高校
6原田 衛東芝ブレイブルーパス東京慶應義塾大学
7秋山 大地トヨタヴェルブリッツ帝京大学
8桑野 詠真静岡ブルーレヴズ早稲田大学
9小瀧 尚弘コベルコ神戸スティーラーズ帝京大学
10本橋 拓馬帝京大学京都成章高校
11山本 凱東京サントリーサンゴリアス慶應義塾大学
12下川 甲嗣東京サントリーサンゴリアス早稲田大学
13サナイラ・ワクァ花園近鉄ライナーズヘイスティングスボーイズ高校[NZ]
14サウマキ アマナキコベルコ神戸スティーラーズトゥポウカレッジ
15アマト・ファカタヴァリコーブラックラムズ東京大東文化大学
16小山 大輝埼玉パナソニックワイルドナイツ大東文化大学
17齋藤 直人東京サントリーサンゴリアス早稲田大学
18藤原 忍クボタスピアーズ船橋・東京ベイ天理大学
19高本 幹也東京サントリーサンゴリアス帝京大学
20山沢 拓也埼玉パナソニックワイルドナイツ筑波大学
21石田 一貴三菱重工相模原ダイナボアーズ日本体育大学
22ヴィリアメ・ツイドラキトヨタヴェルブリッツ摂南大学
23根塚 洸雅クボタスピアーズ船橋・東京ベイ法政大学
24松永 貫汰コベルコ神戸スティーラーズ筑波大学
25池田 悠希リコーブラックラムズ東京東海大学
26長田 智希埼玉パナソニックワイルドナイツ早稲田大学
27サミソニ・トゥア浦安D-Rocks摂南大学
28ニコラス・マクカラン東芝ブレイブルーパス東京帝京大学
29矢崎 由高早稲田大学桐蔭学園高校
30福島 秀法早稲田大学修猷館高校
31利川 桐生明治大学大阪桐蔭高校

29名のメンバーに加え、練習生として、早稲田の福島選手、明治の利川選手の2人の大学生が選ばれました。

29名のメンバーは概ね日本代表の合宿に参加して日本代表戦に出場しなかったメンバーで占められており、他にも高本選手のようにバックアップメンバーからも数名選ばれました。

ニュージーランドとの一戦は日本代表ではなく、JAPAN XVとして戦うので、積極的に若いメンバーを活かして欲しいと思います。早稲田の佐藤選手がどのようなプレーを見せるか楽しみです。


3.明治大学から日本代表に入るのを期待する選手

明治大学からはイングランド戦に出場した選手は為房選手の1人になりました。

早稲田大学や帝京大学と比較して圧倒的に少ないです。

明治大学出身の選手は是非、日本代表を目指して頑張ってもらいたいと思います。これから、私が日本代表入りを期待する明治大学出身の選手を上げていきたいと思います。


3-1. フォワード

FW1列目では、リコーブラックラムズの武井日向選手に期待しています。リーグワンに入ってからは怪我での離脱が多いですが、リーダーシップもあり、ボールキャリーも強い選手です。早く怪我を直して、激戦のフッカー代表に名乗りを上げて欲しいと思います。HOでは、キャノンイーグルスの中村駿太選手も日本代表を狙える逸材である。モールからのトライは日本代表の武器になるのではないでしょうか。

右のPRのキャノンイーグルスの祝原選手も日本代表に入れるポテンシャルを有していると思います。安定したスクラムを組める点もポイントです。

FW2列、3列ではリコーブラックラムズの松橋選手山本嶺二郎選手に期待しています。サントリーーサンゴリアスの箸本選手も同僚の下川選手、山本凱選手に負けずに日本代表に名乗りを上げて欲しいと思います。


3-2. バックス

スクラムハーフではトヨタからサントリーに移籍した福田健太選手、D-rocksの飯沼選に期待しています。福田選手は8月頃から復帰と聞いていますので、サントリーで活躍して、日本代表に入って欲しいと思います。

スタンドオフはリコーブラックラムズの伊藤耕太郎選手。明治大学時代からスペースを見つけてそこに走る、もしくはパスをするというセンスが抜群に高い選手です。リコーでは中楠選手が居てなかなか出番がなかったですが、ルーキーイヤーとなる今シーズンでは間違いなく活躍すると思います。日本代表のスタンドオフは伊藤選手が担うべきだと確信しています。今はNZ留学をされています。是非、留学でいろいろなものを吸収して一回りも二回りも大きくなって欲しいと思います。

センターは廣瀬選手秋濱選手。廣瀬選手もクボタスピアーズでなかなか出番がありませんでしたが、ゲームコントロールする能力、キックで打開する力は日本有数だと思います。フィジカルも強い選手なので、代表でも活躍できるはずです。まずはスピアーズで定位置をゲットして欲しいと思います。秋濱選手は日本代表の合宿にも呼ばれています。今は怪我のため、JAPAN XVの合宿には呼ばれていませんが、あの独特のためとスペースに走りこむ能力は日本トップクラスだと思います。

キャノンイーグルスの梶村選手もまた日本代表に呼んで欲しいと思います。

ウィング、フルバックでは、現在セブンスでキャプテンとして活躍している石田吉平選手。セブンスの大会が終われば、15人制の方に戻ると思います。和製コルビとして、あのキレキレのステップをリーグワンでも日本代表でも見せて欲しいと思います。

東芝ブレイブルーパスで活躍している森勇登選手も日本代表として活躍が期待される選手。リーグワン決勝戦の決勝トライは見事でした。献身的なサポートと嗅覚が優れている選手。是非、日本代表入りを目指して頑張ってもらいたいと思います。

最後にワイルドナイツの山沢京平選手。大学時代からひらめきあふれるプレーと巧みなランで相手を翻弄していました。ワイルドナイツでもFBとしてリザーブから出場したり、クロスボーダーラグビーではインターセプトから見事なトライを決めていました。松田選手が移籍することで、山沢拓也選手がスタンドオフ、山沢京平選手がフルバックで先発出場も夢ではないと思います。是非、ワイルドナイツでのレギュラー獲得、そして日本代表へと上り詰めて欲しいと思います。

他にも数多くの明治大学出身の選手がリーグワンで活躍しています。
是非、未来の日本代表は明治大学が支えるという気概を持って頑張っていただきたいと思います。

明治、前へ!!

今回も最後までご覧いただき、ありがとうございました。


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